トップページ>新農業展開ゲノムプロジェクト>公募課題>環境耐性・修復作物の開発

公募課題

2012年6月26日更新

環境耐性・修復作物の開発 (略称:GM環境耐性、GMB)

概要

食料問題や環境問題、そして最近特に関心が高まっている「食の安全」の問題に対応するために、これまでに得られたゲノム情報や遺伝子情報を活用して、不良環境耐性作物、環境浄化作物の作出を目指す。具体的には遺伝子組換え技術を用いて、@ カドミウム高吸収イネの開発、A POPs等有害物質の吸収分解等による不良環境修復植物の開発、を行う。

研究目的

  1. 環境浄化を目指したカドミウム高吸収イネの開発
  2. POPs等有害物質の吸収分解等による不良環境修復植物の開発

達成目標

  1. イネにおけるカドミウムの吸収・輸送・蓄積・耐性に関わる遺伝子を明らかにする。
  2. 高カドミウム吸収形質転換イネを作成する。
  3. POPs等を分解する酵素遺伝子を同定する。
  4. 効率的なカボチャの形質転換系を確立する。
  5. POPsの植物内での蓄積機構を明らかにする。
  6. 土壌からPOPsを効率よく除去することのできる形質転換植物を作成する。

研究内容

  1. イネにおけるカドミウムの吸収、地上部への輸送、地上部での蓄積、耐性のメカニズムおよびこれらに関わる遺伝子を明らかにすることにより、既存のイネのカドミウム吸収・蓄積能をさらに上回り、短期間でのカドミウムの除去を行うことのできる形質転換イネの開発を目指す。
  2. POPs等の吸収能に優れたカボチャを利用し、「カボチャの形質転換系の確立と有用遺伝子導入によるPOPs分解植物の開発」として、最初に効率的な遺伝子導入系を開発する。耐病性等を持たせることにより粗放栽培を可能にし、さらに、雄性不稔性を誘導する遺伝子を組み込んだ遺伝子組換えカボチャを開発する。またPOPsの植物体内での蓄積部位を明らかにし、その後、POPs等の分解遺伝子をカボチャに導入し、その遺伝子組換えカボチャの生物多様性影響評価をカルタヘナ法に基づき確認する。

↓図をクリックすると、新しいウインドウで、大きな図が開きます

GMB概略図

実施課題一覧(〜平成24年度)

↓課題番号をクリックすると、各実施課題の研究成果を見ることができます

課題番号 実施課題名 課題責任者 所属機関
GMB0001 カドミウム高吸収イネの開発 東京大学
GMB0002 カボチャの形質転換系の確立と有用遺伝子導入によるPOPs分解植物の開発 農業生物資源研究所
GMB0003 微生物由来POPs分解遺伝子の探索 東京大学
GMB0004 POPsやその候補化合物を分解する微生物酵素・遺伝子の探索と解析 東北大学
GMB0005 環境修復作物を育種する有機塩素系農薬分解システムの構築 長岡技術科学大学
GMB0006 P450によるPCB、ドリン、ヘプタクロルの分解 神戸大学
GMB0007 POPsの植物における局在性の解明に関する研究 農業環境技術研究所

Copyright © All rights reserved.