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QⅥ-1 遺伝子組換え農作物を家畜の飼料として利用する場合の安全性の確保は、どのように行っているのですか?

 飼料として利用する遺伝子組換え農作物(遺伝子組換え飼料)については、「飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律」(飼料安全法)に基づき、有害畜産物の生産防止、 家畜の被害防止の観点から安全性確認を行うことが義務付けられています。遺伝子組換え飼料の安全性確認の手続きは、以下のとおりです。

確認を受けようとする者が、農林水産大臣に申請書および安全性の確認に必要な資料を提出。
農林水産大臣は、申請に係る遺伝子組換え飼料の使用に伴い有害畜産物が生産され、又は家畜等に被害が生ずることにより畜産物の生産が阻害されるおそれがないと認める場合には、 安全性を確認。確認を行う場合には、農業資材審議会の意見を聴取するとともに、「食品安全基本法」に基づき、申請に係る飼料を家畜が摂取することに係る畜産物の人の健康へ影響評価について食品安全委員会の意見を聴取。
農林水産大臣は、確認を行ったときは、その旨を公表。

 という流れになっています。

 遺伝子組換え飼料の家畜等に対する安全性の確認の審査は、「組換えDNA技術応用飼料及び飼料添加物の安全性審査基準」に基づいて行われています。基本的には、遺伝子組換え食品の安全性評価の場合と同様に、 遺伝子組換え飼料が既存のもの(宿主植物)と同等と見なしうると判断できるかどうかが安全性審査の出発点となり、同等と見なしうると判断できれば、既存のものと比較することによって安全性審査を行うことができるという考え方です。

 遺伝子組換え飼料の家畜等に対する安全性の確認の審査は、具体的には、

遺伝的素材(宿主、遺伝子供与体、導入遺伝子)、家畜等の安全な飼養経験(宿主植物による広範囲な家畜等の飼養経験の有無)、飼料の構成成分等(宿主植物および遺伝子組換え飼料の構成成分の種類およびその量、 毒性物質・抗栄養素の種類およびその量)、既存のものと遺伝子組換え飼料との使用方法の相違を総合的に判断し、遺伝子組換え飼料が既存のものと同等と見なしうるか(比較対象として用いることができるか)どうか判断します。
既存のものとの比較において、導入遺伝子の安全性、導入遺伝子により産生されるタンパク質の有害性の有無、遺伝子産物の毒性の有無、遺伝子産物の物理化学的処理に対する感受性、 遺伝子産物の代謝経路への影響の有無、栄養素や有害生理活性物質等に関する宿主との差異などについて審査されます。
これらの審査は、申請者が申請の時点で提出した審査に必要な実験データ等に基づき行われますが、審査はその情報の信頼性も含め、 科学的に妥当なものであるか否かについても審査されます。また、必要な場合には追加の情報を申請者に提出させることとなっています。
参考; 飼料の安全関係(農林水産省HP)