アグリ・ゲノム研究の総合的な推進 [(旧)食料供給力向上のためのグリーンテクノ計画] ― イネゲノム研究 ―
|
|
遺伝地図とミュータントパネル利用型(〜平成19年度)
(略称:ミュータントパネル、MP) |
本研究では、内在性レトロトランスポゾンTos17の培養による活性化(Hirochika et al. PNAS 1996)を利用して作出した遺伝子破壊系統群(ミュータントパネル)(Hirochika Curr Opin Plant Biol 2001; Miyao et al. Plant Cell 2003)を利用して、効率的に遺伝子単離・遺伝子機能解明を推進するための各種ツール、リソースの整備を行っています。さらに、これらを利用して病害抵抗性遺伝子、環境ストレス関連遺伝子、形態形成関連遺伝子、生理・機能遺伝子、収量・品質関連遺伝子など様々な遺伝子を単離し、それらの機能を解明することを目的として研究を行っています。
|
|
1.達成目標
(1)イネ遺伝子の単離及びその利用技術を開発し、耐病虫性、耐冷性等の農業上重要な形質を支配する遺伝子を単離する。
(2)イネ遺伝子の効率的な機能解析技術を開発し、発現遺伝子(cDNA)の生物機能を解明する。
2.研究内容
1)分子生物学的手法による有用遺伝子の単離
(1)研究目的 : 第1期で得られた遺伝地図等を利用して、効率的な遺伝子単離技術を開発し、農業上重要な形質を支配する遺伝子の単離を図る。
(2)研究内容 : DNAマーカーと整列化したDNA断片を利用した効率的な遺伝子単離手法(マップベースクローニング)及びトランスポゾンを利用した遺伝子単離手法(トランスポゾンタギング)を開発し、農業上重要な形質を支配する遺伝子の単離を行う。
(3)達成目標 : イネ遺伝子の効率的な単離手法を開発するとともに、耐病虫性や耐冷性等農業上重要な形質を支配する遺伝子を単離して、積極的に特許取得を行う。また、単離した遺伝子をイネに導入して耐病虫性等の新形質を持つ画期的な新品種の育成に資する。
2)遺伝子の生物機能の解明
(1)研究目的 : 発現遺伝子(cDNA)の生物概能解析技術及び発現制御技術を開発するとともに、その利用技術の開発を図る。
(2)研究内容 : トランスポゾンにより作出した変異体から破壊された遺伝子を効率的にスクリーニングする技術を開発し、遺伝子の生物機能を解明するとともに、遺伝子破壊系統を利用して有用遺伝子の単離を行う。
(3)達成目標 : 遺伝子の効率的な生物機能解析技術を開発し、種子成熟・生育等農業上重要な機能を有する遺伝子について特許取得を積極的に行うとともに、イネに導入して新形質を持つ画期的な新品種の育成に資する。
|
|
ページトップへ戻る▲
|
Copyright (C)National Institute of Agrobiological Sciences. All rights reserved.
|