アグリ・ゲノム研究の総合的な推進 [(旧)食料供給力向上のためのグリーンテクノ計画] ― イネゲノム研究 ―

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QTL遺伝子解析の推進(〜平成19年度)
(略称:QTL、QT)

概 要 研究課題名等 研究成果の公表


論文(2008/09/16)
QTL(QT1001)の研究成果が Breeding Science 誌に発表されました。
[Breeding Science 58(3):281-291 (2008)]
農業生物資源研究所、他

お知らせ(2008/08/27)
イネ低温発芽性遺伝子qLTG3-1の発見
QTL(QT3007)の成果として、Proc Natl Acad Sci USA 誌に発表されました。
[PubMed 18719107] [Proc Natl Acad Sci USA (2008) 105(34):12623-12628]
ホクレン農業協同組合連合会、農業生物資源研究所

論文(2008/07/09)
ミュータントパネル(MP1113a)、多様性ゲノム(GD2008)及びQTL(QT5001)の研究成果が Nat Genet 誌に発表されました。
[PubMed 18604208] [Nat Genet (2008) 40(8):1023-1028]
農林水産先端技術研究所、農業生物資源研究所、富山県農林水産総合技術センター

論文(2008/03/26)
QTL(QT2001)の研究成果が Breeding Science 誌に発表されました。
[Breeding Sci. (2008) 58: 7-14]
農業生物資源研究所、他

QTL(QT2003)の研究成果が Breeding Science 誌に発表されました。
[Breeding Sci. (2008) 58: 39-46]
名古屋大学、他

論文(2008/03/05)
DNAマーカー(DM1003)及びQTL(QT1005)の研究成果が Theor Appl Genet 誌に発表されました。
[PubMed 18274726] [Theor Appl Genet (2008) 116(6): 881-90]
農林水産先端技術研究所、農業生物資源研究所、他

論文(2007/12/19)
QTL(QT2003)の研究成果が Breeding Science 誌に発表されました。
[Breeding Sci. (2007) 57: 305-314]
九州大学

プレスリリース(2007/10/1)
第112回日本育種学会にて発表されたQTL (QT3007)の成果が、同大会運営委員会によりプレスリリース対象に選ばれ、新聞発表されました。
詳細はこちら
ホクレン農業総合研究所、農業生物資源研究所

プレスリリース(2007/6/26)
(独)農業生物資源研究所が、イネ遺伝子全体の働きを同時に解析できる画期的なツール「イネ44Kマイクロアレイ」を開発- 商品化により遺伝子研究の加速が期待 -
農業生物資源研究所

作物としてのイネの有用な形質、例えば耐冷性、草丈あるいは収量などは、複数の遺伝子(QTL)によって決定されています。本プロジェクトは、イネのゲノム上に存在する有用なQTLを見出し、ゲノム解読によって得られた様々な解析手法や情報を利用して、それらを単離するとともに機能解明を行っています。QTLの単離・同定を加速するための実験材料の充実をはじめとする研究基盤の整備を進めています。重要な農業形質として、低温や高温ストレスに対する耐性、病虫害に対する抵抗性、種子の発芽や開花時期などがあり、これらを決定している遺伝子の解析を進めています。

1.研究目的
 イネの食味や耐冷性などの農業上有用な形質のほとんどは、人の生活習慣病と同様に、複数の遺伝子(QTL)と環境との相互作用によって決定される複雑形質である。複雑形質の遺伝学的研究はDNAマーカーの作成・利用にともない著しく進展した。また関与するQTLの分子レベルでの単離・同定も成功事例が報告されている。しかしながら、広範な遺伝資源を利用した、質の高い実験系統群やゲノムライブラリーの作出が要求される複雑形質の分子遺伝学的解析は、単独の研究室で容易に実行できるような一般的な手法として確立していない。本プロジェクトでは、イネにおける複雑形質に関与する遺伝子の単離手法をより効率化するために、遺伝解析用実験系統群や完全長cDNAの拡充などの研究基盤の充実を図る。さらにはイネの複雑形質(病害虫抵抗性、耐冷性、高温耐性、発芽、食味・品質など)について、イネゲノム研究によって創出されてきたあるいは今後創出される研究資源を有効に活用した関与QTLの遺伝学的同定ならびに分子レベルでの単離・同定を推進する。


2.達成目標
(1) 遺伝資源のカタログ化、遺伝解析用実験系統群の作出、完全長cDNAの拡充など、遺伝子機能解明のための研究基盤を整備・提供する。

(2) 開発される研究基盤を活用し、病害抵抗性、環境ストレス耐性あるいは生理形態形質などの農業上有用な遺伝子(QTL)の単離・同定を行ない、それらの遺伝的制御機構解明にならびに育種選抜の基盤づくりに資する。



3.研究内容

1) QTL遺伝子解析のための基盤整備
(1) 研究目的
 QTL遺伝子の発掘ならびに分子レベルでの単離・同定に不可欠な研究基盤を整備する。
(2) 達成目標
 イネコアコレクションのSNP解析によるカタログ化、染色体断片置換系統群などの実験系統群の作出、完全長cDNAの拡充、変異遺伝子の効率的選抜手法の開発に着手し、それらを課題担当者に提供することによって、遺伝子機能解析の促進を図る。


2) 生理形態形質に関与する遺伝子の解析
(1) 研究目的
 我が国ならびに世界のイネ品種において重要な生理形態形質に関与する遺伝子を単離・同定する。
(2) 達成目標
 節間伸長性、出穂期、種子の寿命、生育旺盛性、細胞質雄性不稔の回復、根の形態、品質・加工適性などに関与する遺伝子を単離し、それらの遺伝的制御機構解明ならびに育種選抜への活用につなげる。また特許取得を積極的に行う。


3) 環境ストレス耐性に関与する遺伝子の解析
(1) 研究目的
 我が国ならびに世界のイネ品種において重要な環境ストレス耐性に関与する遺伝子を単離・同定する。
(2) 達成目標
 穂ばらみ期の耐冷性、登熟期の高温耐性、低温発芽耐性、土中出芽性、アルミニウム耐性などに関与する遺伝子を単離し、それらの遺伝的制御機構解明ならびに育種選抜への活用につなげる。また特許取得を積極的に行う。


4) 病害虫抵抗性に関与する遺伝子の解析
(1) 研究目的
 我が国ならびに世界のイネ品種において重要な病害虫抵抗性に関与する遺伝子を単離・同定する。
(2) 達成目標
 いもち病抵抗性、縞葉枯病抵抗性、ツマグロヨコバイ抵抗性、トビイロウンカ抵抗性などに関与する遺伝子を単離し、それらの遺伝的制御機構解明ならびに育種選抜への活用につなげる。また特許取得を積極的に行う。


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