スパゲティの品質表現用語

公開:2019年7月

本ページは2018年度の普及成果情報に選定された研究の成果です。

説明

データの概要とオリジナルデータの出典

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品質表現用語

分類:
分類 用語 定義 評価のしかた 出現頻度 【強度評定】
リファレンス(参照見本)
外観>色 黄色 黄色い。 ゆで終わって5~10分後に評価する。

【定量的】

70 % = デュラム小麦の中心部(灰分0.57 %)から作られた乾燥パスタをボイルしたもの

0 % = 強力一等粉(例日清製粉製「ミリオン」)で作成したパスタをボイルしたもの

外観>色 赤み 赤い感じがある。 ゆで終わって5~10分後に評価する。

【定量的】

80 % = 一般的なパスタ(例マ・マースパゲティφ 1.6 mm)をポリ袋に入れ乾熱庫で85 ℃ 24時間加熱してからボイルしたもの

0 % = デュラム小麦の中心部(灰分0.57 %)から作られた乾燥パスタをボイルしたもの

外観>その他 くすみ 鮮やかさに欠ける。 ゆで終わって5~10分後に評価する。

【定量的】

100 % = 強力二等粉(例日清製粉製「オーション」)の生パスタを製麺後室温で24時間放置してからボイルしたもの

0 % = デュラム小麦の中心部(灰分0.57 %)から作られた乾燥パスタをボイルしたもの

外観>その他 斑点 ふすま片や胚芽片由来の褐色もしくは黒色の微細な粒子が見られる。 ゆで終わって5~10分後に評価する。

【定量的】

50 % = 色彩選別していない、茶色や黒色の斑点のあるパスタをボイルしたもの

0 % = デュラム小麦の中心部(灰分0.57 %)から作られた乾燥パスタをボイルしたもの

外観>その他 なめらかさ つやがあり、みずみずしく、表面がなめらかでつるつるしている。 ゆで終わって5~10分後に評価する。

【定量的】

100 % = デュラム小麦の中心部(灰分0.57 %)から作られた乾燥パスタをボイル後に水でしめたもの

10 % = ブロンズダイスで製麺したパスタをオーバーボイルしたもの(例ディチェコ#11 表示9分を15分ボイル)

香り・風味>穀物 小麦のにおい 小麦特有の香り。 ゆでた後ににおいを嗅いで評価する。

【定量的】

100 % = デュラム小麦のセモリナ(例日清製粉製「レオーネ」)に水を加えて練り(セモリナ:水=1:1.5)、電子レンジで温める

香り・風味>穀物 古い穀物のにおい 古い穀物から感じられる劣化臭。 ゆでた後ににおいを嗅いで評価する。

【定量的】

100 % = はとむぎ(はくばく製「雑穀クッキングクラブはと麦」)に熱水を混ぜたもの(はと麦:水=1:1)

香り・風味>穀物 小麦のうまみ 小麦特有の風味・あまみ・うまみ。 ゆでた後に食べて評価する。

【定量的】

80 % = デュラム小麦の中心部(灰分0.57 %)から作られた乾燥パスタをボイルしたもの

香り・風味>甘香 甘いにおい でんぷん系食品に特有の甘いにおい。 ゆで終わって5分後ににおいを嗅いで評価する。

【定量的】

80 % = デュラム小麦の中心部(灰分0.57 %)から作られた乾燥パスタをボイルしたもの

香り・風味>甘香 コーンのにおい ゆでたとうもろこしを思わせるにおい。 ゆでた直後ににおいを嗅いで評価する。 低(特殊用語)

【定量的】

100 % = トウモロコシ(生鮮品)を5分ゆでたもの

香り・風味>焙煎 焙煎臭 高温乾燥によって生じる焙煎臭。 ゆで終わって5分後ににおいを嗅いで評価する。

【定量的】

80 % = 一般的なパスタ(例マ・マースパゲティφ 1.6 mm)をポリ袋に入れ乾熱庫で85 ℃ 18時間加熱してからボイルしたもの

香り・風味>刺激 刺激的なにおい 鼻の奥をつんと刺すようなにおい。 ゆでた直後ににおいを嗅いで評価する。 低(特殊用語)

【定量的】

100 % = 中温あるいは低温乾燥(80 ℃以下)のパスタ(例ディチェコ#11)を粉砕し、熱湯を注いだ直後に生じるツンとしたにおい

香り・風味>特異香 シナモンのようなにおい シナモン、桜餅、スイートクローバーを思わせるにおい。 ゆでた後ににおいを嗅いで評価する。 低(特殊用語)

【定量的】

100 % = スイートクローバーのハーブティ

香り・風味>特異香 カルキのにおい カルキのにおい。 ゆでた後ににおいを嗅いで評価する。 低(特殊用語)

【定量的】

100 % = 2.5 ppm次亜塩素酸ナトリウム水溶液

香り・風味>特異香 ふすまのにおい ふすまを思わせるにおい。 ゆで終わって5分後ににおいを嗅いで評価する。 低(特殊用語)

【定量的】

100 % = 細引きの全粒粉(例日清製粉製「スーパーファインハード」)に水を加えて(粉:水=1:1)ペースト状に練る

香り・風味>特異香 雑味 えぐ味、苦味、渋味など、全体に調和しきれない微かな味の総称。 ゆで終わって5分後に食べて評価する。 低(特殊用語)

【定量的】

100 % = 朝食用全粒粉シリアル(例ケロッグ「オールブランオリジナル」)。雑味が強すぎる場合は、クラッカーやコーンフレークを混ぜて叩き潰す

食感>接触 ざらつき 表面に粗さがある状態。 麺線3本を口に入れ、舌を動かして評価する。

【定量的】

80 % = ブロンズダイスで製麺したパスタをアンダーボイルして(例ディチェコ#11 表示9分を8分ボイル)、油(2 %)をまぶし、ラップをかけて一夜冷蔵保存後、電子レンジ加熱したもの

10 % = 一般的なパスタをボイルしたもの(例マ・マースパゲティφ 1.6 mm 表示7分)

食感>接触 しなやかさ 口の中で噛む前に感じられるしなって戻る感じ。 麺線3本を口に入れ、舌と口蓋で圧縮と解除を5~6回繰り返す。

【定量的】

90 % = 超高温乾燥のパスタ(例バリラφ 1.7 mm 表示9分)をボイルしたもの

0 % = 中温乾燥(80 ℃以下)をアンダーボイルしたもの(例ディチェコ#11 表示9分を4分ボイル)

食感>圧縮 表面の硬さ 奥歯でわずかに変形させたときにかかる力の大きさ。 麺線3本を奥歯で軽く変形させて評価する。

【定量的】

90 % = 一般的なパスタ(例マ・マースパゲティφ 1.6 mm)をポリ袋に入れ乾熱庫で85 ℃ 24時間加熱してからボイルしたもの

10 % = 一般的なパスタをオーバーボイルしたもの(例マ・マースパゲティφ 1.6 mm 表示7分を15分ボイル)

食感>圧縮 弾力 奥歯で噛みはじめるときにかかる力と、破断する前に圧縮を解除したときの回復力。 麺線3本を奥歯で軽く圧縮し、その後、力を解除する。

【定量的】

90 % = 一般的なパスタ(例マ・マースパゲティφ 1.6 mm表示7分)を4時間以上水浸漬後に3分ボイルし、水道水で冷やしたもの

10 % = 一般的なパスタをオーバーボイルしたもの(例マ・マースパゲティφ 1.6 mm 表示7分を15分ボイル)

食感>圧縮 もろさ 少しの力で簡単に崩れていく様子。 麺線3本を奥歯で圧縮する。

【定量的】

100 % = 一般的なパスタ(例マ・マースパゲティφ 1.6 mm 表示7分)をボイルし、油(2 %)をまぶし、ラップをかけて一夜冷蔵保存したもの

10 % = 一般的なパスタをボイルしたもの(例マ・マースパゲティφ 1.6 mm表示7分)

食感>ひと噛み目 かたさ 奥歯で噛みつぶすのに必要な力の大きさ。 麺線3本を奥歯で噛みつぶす。

【定量的】

80 % = 超高温乾燥のパスタをアンダーボイルしたもの(例バリラφ 1.7 mm 表示9分を5分ボイル)

10 % = 一般的なパスタをオーバーボイルしたもの(例マ・マースパゲティφ 1.6 mm 表示7分を15分ボイル)

食感>ひと噛み目 歯切れのよさ 切れ始めるまでは力がかかるが、切れ始めるとスパッと切れる様子。 麺線3本を噛む。

【定量的】

70 % = パスタをオーバーボイルしたもの(例バリラφ 1.7 mm 表示9分を13分ボイル)を水道水で冷やしたもの

10 % = 生パスタ(デュラム小麦のセモリナ100 g+水30 gを混合後、φ 1.9 mmテフロンダイスで押し出し)を3.5分ボイルし、ラップをかけて20~40分放置

食感>ひと噛み目 ぷつぷつした感じ 空気感があり、軽い食感。ぷつっと切れる感じ。 麺線3本を噛む。

【定量的】

60 % = 中温乾燥(80 ℃以下)のフェデリーニをアンダーボイルしたもの(例ディチェコ#10 表示6分を4分ボイル)

10 % = 一般的なパスタをボイルしたもの(例マ・マースパゲティφ 1.6 mm 表示7分)

食感>ひと噛み目 こし 噛みはじめに必要な力が小さく、麺の中心部を噛み潰すのに力がかかる状態。 麺線3本を噛む。

【定量的】

90 % = 生パスタ(デュラム小麦のセモリナ100 g+水30 gを混合後、φ 1.75 mmテフロンダイスで押し出し)を2分ボイルしたもの

10 % = 一般的なパスタをオーバーボイルしたもの(例マ・マースパゲティφ 1.6 mm 表示7分を15分ボイル)

食感>ひと噛み目 粘性 噛みはじめに必要な力は小さいが、噛み切るまでの変形が大きく、かつ、噛み切るときに大きな力がかかる状態。 麺線3本を噛む。

【定量的】

100 % = 生パスタ(デュラム小麦のセモリナ100 g+水30 gを混合後、φ 1.9 mmテフロンダイスで押し出し)を3.5分ボイルしたもの

30 % = 一般的なパスタをボイルしたもの(例マ・マースパゲティφ 1.6 mm 表示7分)

食感>咀嚼中 くちゃつき 変形しやすく、やわらかい。歯に付かないが、歯切れが悪い。 麺線3本を咀嚼する。

【定量的】

50 % = 低温乾燥(50 ℃以下)のパスタをオーバーボイルしたもの(例セタロφ 1.6 mm 表示7-8分を13分ボイル)

10 % = 一般的なパスタをオーバーボイルしたもの(例マ・マースパゲティφ 1.6 mm 表示7分を10分ボイル)

食感>咀嚼中 歯に付く感じ 咀嚼している間に、奥歯に付着する感じ。 麺線3本を咀嚼する。

【定量的】

80 % = 一般的なパスタ(例マ・マースパゲティφ 1.6 mm 表示7分)を水に浸けて電子レンジ加熱したもの(スパゲティ30 gに水200 g、600 W, 6.5分)

10 % = 一般的なパスタをオーバーボイルしたもの(例マ・マースパゲティφ 1.6 mm 表示7分を10分ボイル)を氷水で冷やし、油(2%)をまぶしてラップをかけて2~3時間室温放置

食感>咀嚼中 粉っぽさ 生の小麦粉が芯に残っているような感じ。 麺線3本を咀嚼する。

【定量的】

70 % = 太めのスパゲティをアンダーボイルしたもの(例マ・マースパゲティφ 1.8 mm 表示11分を7分ボイル)を10分放置

10 % = 一般的なパスタをオーバーボイルしたもの(例マ・マースパゲティφ 1.6 mm 表示7分を15分ボイル)

食感>咀嚼中 表面のべたつき 麺線相互の付着性が強い様子。 麺線3本を咀嚼する。

【定量的】

90 % = ブロンズダイで製麺した低温乾燥(50 ℃以下)のパスタをオーバーボイル(例セタロφ 1.6 mm 表示7-8分を13分ボイル)

10 % = 高温乾燥したパスタをボイルしたもの(例バリラφ 1.7 mm 表示9分)

食感>咀嚼中 歯応え 試料を10回噛むのに必要な力の総量。 麺線3本を10回咀嚼する。

【定量的】

80 % = 一般的なパスタ(例マ・マースパゲティφ 1.6 mm 表示7分)を4時間以上水浸漬後に3分ボイルし、水道水で冷やしたもの

10 % = 一般的なパスタをオーバーボイルしたもの(例マ・マースパゲティφ 1.6 mm 表示7分を15分ボイル)

食感>咀嚼中 アルデンテ 適度に歯に当たる芯による心地よい食感。ごく細い芯がわずかに糊化せずに残っている状態。 麺線3本を10回咀嚼する。

【定性的】

食感>咀嚼中 ゴムのような感じ 粘性が強すぎて噛み切りにくい様子。 麺線3本を10回咀嚼する。 低(特殊用語)

【定量的】

90 % = 一般的なパスタをオーバーボイルしたもの(例マ・マースパゲティφ 1.6 mm 表示7分を8分ボイル)を水道水で冷やし、電子レンジ加熱(例スパゲティ100 gで1500 W, 1.5分)

10 % = 一般的なパスタをボイルしたもの(例マ・マースパゲティφ 1.6 mm 表示7分)

食感>異物感 じゃりじゃりした感じ 小さな砂粒が歯に当たる感じ。 麺線3本を咀嚼し、嚥下直後に評価する。 低(特殊用語)

【定性的】

食感>異物感 薄片 小さな薄片が口中に残る感じ。 麺線3本を咀嚼し、嚥下直後に評価する。 低(特殊用語)

【定性的】

【出現頻度】市販スパゲティでの頻出度:高/中/低(特殊用語)

【強度評定】強度評定する用語:定量的 強度評定しない用語:定性的

【リファレンス】パーセント表示は、フルスケール(満点)に対する強度の割合を表す。