トップ > 農業生物資源研究所創立30周年記念 > 挨拶

農業生物資源研究所創立30周年記念
バック写真
 挨拶

農業生物資源研究所(生物研)は、生物資源の農業上の開発・利用についての基礎研究を行う機関として1983年12月に発足しました。2001年には、蚕糸・昆虫農業技術研究所並びに畜産試験場と家畜衛生試験場の一部と統合し独立行政法人となり、イネ等の作物、カイコや害虫等の昆虫、さらにはブタ等の家畜を対象としてバイオテクノロジーを中心とする基礎的・先導的な研究を進める我が国最大の農業分野の基礎生命科学研究所として、革新的な農業技術の開発や新産業創出に取り組んできました。独立行政法人化後の第1期、第2期中期目標期間では、イネやカイコのゲノム解読、ゲノム情報を活用した効率的な育種技術の開発、カイコやブタの遺伝子組換え技術の開発等の成果を上げています。2011年からの第3期中期目標期間では、生物研が強みとする研究を重点的に推進する体制を整備し、取り組んでいるところです。具体的には、遺伝資源やゲノム研究でのこれまでの研究蓄積を基盤として、次世代ゲノム育種法の開発、コムギや害虫のゲノム解読と利用技術の開発等により革新的な農業技術の開発を目指しています。また、これまでに開発したゲノム育種技術については、育種機関との連携を強化して普及を進めています。新産業創出につなげる研究においては、遺伝子組換え技術の実用化に挑戦しています。

創立30周年という節目となる年に、これまでの成果を振り返るとともに、バイオテクノロジー研究を基盤とした農業技術開発と新産業創出を展望するため、「最新アグリバイオテクノロジーが拓く新たな世界」をテーマとして記念シンポジウムを開催することといたしました。本シンポジウムは、3名の先生方による基調講演、ポスターおよび講演による最新の研究成果の紹介の3部構成となっています。先生方には多忙な中、講演をご快諾していただきました。この場をお借りして、心よりお礼申し上げます。本シンポジウムを契機に、生物研に対する皆様の一層のご理解とご支援をお願い申し上げます。

署名