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QⅠ-11 ゲノム研究と遺伝子組換え技術は、どのような関係にあるのですか?

 ゲノム研究と遺伝子組換え技術は、互いに支え合う関係にあります。

 ゲノム研究を進めることで、生物の様々な性質の元となる遺伝子の候補を探すことができます。 例えば、病気に強い品種と弱い品種を比較するゲノム研究により、新たな耐病性に関わる遺伝子の候補が、染色体上のどのあたりにあるかを明らかにすることができます。 その領域の目印になる塩基配列をもとに、新たな耐病性を他の品種に導入することができます。

 ゲノム研究の成果として、形質に関わる遺伝子が存在する領域の目印となる塩基配列が分かると、それを用いることで、交雑育種においても選抜が、従来の品種改良に比べ、格段に効率化されました。

 さらに、耐病性遺伝子のある染色体の領域を詳細に調べていき、目的とする遺伝子を取り出すことも可能になります。 このようにして見つけた候補遺伝子が本当に耐病性に関わっているかを確認するために、遺伝子組換え技術が使われます。

 一方、新たな耐病性遺伝子が有効であるなら、他の農作物でも利用することが期待されます。もしも、交雑によって目的とする遺伝子を移すことができないときには、 遺伝子組換え技術によってその遺伝子を導入することで、他の農作物で新たな耐病性遺伝子を利用することが可能となります。