<前の質問へ 次の質問へ>
QⅡ-3 除草剤耐性の遺伝子組換え農作物とはどのようなものですか?

 農作物を栽培する際に雑草を防除するための様々な除草剤が実用化されています。農家は雑草や作物の種類や生育の時期に合わせて、複数の除草剤を組み合わせ、数回ずつ散布を行います。
 これは、農作物も雑草も同じように植物であり、あまり強すぎる除草剤では農作物にも障害が出ることもあるため、1回の散布では全ての雑草を防除できないためです。

 除草剤の中には、非選択性除草剤などのように、全ての植物を枯らす効果をもつものもありますが、肝心の農作物まで枯れてしまうので農作物の栽培用には使えませんでした。そこで開発されたのが除草剤耐性農作物です。
 土壌細菌などから、特定の除草剤、例えばグリホサートという除草剤の影響を受けないか、除草剤を分解する酵素の遺伝子を見つけて、それを農作物に組み込みます。 すると、栽培中にグリホサートを施用しても、雑草だけが枯れて、農作物は影響を受けずに育ちます。
 農家にとっては、1回の除草剤散布だけで確実に雑草を防除できることから、除草のための手間とコストも削減できるという利点があります。環境に対しては、除草剤の投入総量が減少するというメリットもあります。

 グリホサートのほかに良く利用される除草剤にグルホシネートがあります。グルホシネート耐性の農作物を開発するときには、グルホシネートを分解する遺伝子が導入されます。

 除草剤耐性農作物といっても、用いる除草剤ごとに異なる遺伝子が導入されていますので、全ての除草剤に強くなる訳ではありません。

 除草剤耐性農作物の利用によって雑草防除が容易になることで不耕起栽培を可能にします。これにより表土流出の防止や栽培に使う化石燃料の低減の効果もあります。

 現在、除草剤耐性農作物として、ダイズ、トウモロコシ、ナタネ、ワタ、アルファルファ、テンサイなどが実用化されています。