農業・食品産業技術総合研究機構 野菜花き研究部門

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キク

キクはわが国では生産量が最も多く、2015年には年間15億本を超える切り花が生産されています。また日本だけでなく世界的にみても、カーネーション、バラと並んで生産量の多い、主要な花きの一つです。

明治時代後期には切り花生産が始まり、昭和10年(1935年)頃には、すでに光周性を利用した開花調節による周年生産が行われていました。第二次世界大戦中は、花き生産そのものが禁止されたので、キクの切り花生産もありませんでしたが、1950年頃から復興し、その後生産が飛躍的に増えました。昨今は、花きの多様化が進み、他の種類の花きが増えたため切り花生産全体における比率は下がりましたが、切り花総生産額の約30%をしめています。

現在流通しているキクは、腋芽を除去し一輪仕立てにする輪ギク、腋芽を除去せずにスプレー咲きに仕立てる小ギクとスプレーギクの3種類に大きく分けられます。そのうちのスプレーギクは、日本のキクが江戸時代にヨーロッパに渡り、ヨーロッパで品種改良されたものを、野菜花き研究部門の前身である野菜試験場の川田穣一室長(後の初代野菜・茶業試験場花き部長)が日本に導入しました。

野菜花き研究部門では導入当時のスプレーギク品種を中心として、約800点のキク属植物を農業生物資源ジーンバンク事業におけるキク遺伝資源として維持保管しています。ここではその一部を紹介します。

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