【ワークショップ−5】
農業研究におけるメタゲノミクスの展望

概要

日程: 10月6日(火)9:00-17:00
10月7日(水)9:00-12:00
会場: エポカルつくば(つくば国際会議場)
使用言語: 英語

開催趣旨

今日の急速な分子生物学的手法の進歩により、環境中から直接抽出したDNAを一つのゲノム(メタゲノム)に見立て、それぞれの環境中に生息する微生物の種構成や機能を解析するいわゆるメタゲノム解析技術が目覚ましい発展を遂げています。培養を経ずに土壌から直接抽出したDNAやRNAを用いたこれら新しい研究手法によって、これまで知り得ることができなかった土壌に生息する微生物群の存在や、全く新しい機能を持った遺伝子の発見が可能となりつつあります。
本ワークショップでは、メタゲノム研究で世界的をリードしている研究者をはじめ、日本やアジアでメタゲノム解析に携わっている研究者を招聘し、メタゲノム解析技術の農業環境分野への展開を議論します。

コンビーナー

對馬誠也、藤井 毅

口頭発表(招待講演)

10月6日(火) 9:00-17:00

  1. 作物に共生する微生物群集の包括的な理解に向けて:根粒着生変異と窒素施肥によるダイズ共生微生物群変化
    南澤 究 (東北大学大学院)
  2. 環境保全型作物生産に貢献する水田土壌の脱窒細菌群集の解析
    妹尾啓史 (東京大学大学院)
  3. イネ根及び根圏に生息する細菌・古細菌叢の構造と機能
    Yahai Lu(中国農業大学、中国)
  4. 土壌抽出核酸を用いた土壌微生物の多様性と機能の解析
    藤井 毅((独)農業環境技術研究所)
  5. 窒素固定根粒菌群におけるTonB依存レセプターの分布
    Boon Leong Lim (香港大学、 香港)
  6. 作物病害抑止土壌のメタゲノム解析
    Jan Dirk van Elsas (グローニンゲン大学、 オランダ)
  7. 網羅的に機能遺伝子を固定化したマイクロアレイによるメタゲノム解析
    Jizhong Zhou (オクラホマ大学、 アメリカ)
  8. メタゲノミクスによるヒト腸内細菌叢の機能解明
    服部正平 (東京大学大学院)
  9. 根圏土壌微生物相のメタゲノム解析
    海野祐介, 信濃卓郎 (北海道農業研究センター)
  10. テラゲノム:標準土壌メタゲノムの完全配列解析のための国際公共コンソーシアム
    Pascal Simonet (リヨン大学、 フランス)
  11. パイロシークエンシングによる土壌微生物の多様性解析
    Eric W. Triplett (フロリダ大学、 アメリカ)

10月7日(水) 9:00-12:00

  1. 水田土壌中のメタン生成古細菌の群集構造は安定しているが代謝活性は変動する
    渡邉健史(名古屋大学大学院)
  2. 初成土壌生態系の遺伝子解析:三宅島2000年噴火堆積物の微生物群集と物質代謝を考える
    太田寛行(茨城大学)
  3. 土壌特異的に発現する環境細菌遺伝子の解析
    津田雅孝(東北大学大学院)
  4. 土壌中でのPCB分解菌の遺伝子発現
    福田雅夫(長岡技術科学大学)

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