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マイクロアレイ(Microarray)
【用語説明】  様々な配列をもつ微量のDNAをスライドガラスやシリコン、ナイロン膜などの基板上に整列してのせ、固定化したものの総称。
 サンプルの細胞と対象の組織細胞から別々にmRNAを抽出して、このRNAを別々の蛍光色素で標識し、cDNA(mRNAと相補的な塩基配列を持つDNA)を合成する。これらの標識化されたcDNAを混合してスライドグラス上にスポットして、固定化された遺伝子と結合させる操作(ハイブリダイゼーション)を用いて、遺伝子の発現量の比を検出する。DNAやRNAの遺伝子配列や発現量を解析することができ、生物が持つ遺伝子の、わずかな違いを調べることができる。
マイクロマニピュレーター(Micromanipulator)
【用語説明】  微生物、動植物細胞などに直接接触して処置を行う装置。この装置を用いて、例えば微細なガラス管などで核を取り出したり、移植したりする操作を顕微鏡下にて行う。
マイコトキシン(Mycotoxin)
【略語・別称】かび毒
【用語説明】  一部のかびが穀類などの農産物や食品等に付着・増殖して産生する有害な化学物質(天然毒素)で「かび毒」ともいう。一般に、かび毒は耐熱性があることから、加工・調理の段階で多くの低減が望めないため、農作物の生産、乾燥、貯蔵などの段階で、かびの増殖やかび毒の産生を防止することが重要である。潤かつ温暖なわが国では、かびの生育に適していることから、気象条件や農作物の不適切な生産・取扱いの方法によってはかび毒を産生する可能性がある。 かび毒の例としては、アフラトキシン類、パツリン、デオキシニバレノール、オクラトキシンAなどがある。
マーカー利用選抜(Marker Assisted Selection, Marker Aided Selection, MAS)
【略語・別称】MAS
【用語説明】  交配親がもつ優良形質に関与する遺伝子を持つ個体を選抜するために、目的とする遺伝子と密接に連鎖するDNAマーカーを指標として選抜する方法。多くの形質は栽培条件などによって影響されるが、DNAマーカーは栽培環境などに影響されずに検出できる。さらに、複数の形質に関連する適切なDNAマーカーを設定できれば、同時に複数の遺伝子の有無を解析できる。
繭(Cocoon)
【用語説明】  主にチョウやガなどの昆虫が蛹(さなぎ)を保護するために作る覆い。
 カイコでは、幼虫、蛹、成虫(ガ)という一生の中で、幼虫の終期になると、自らの周りに1200m以上の糸を吐いて繭を作る。繭の中で、5齢幼虫は蛹へと脱皮し、さらに蛹から成虫へと脱皮する。成虫は酵素を分泌して繭の一角に穴を開け、繭の外へ出る。繭を作り始めてから、成虫が出現するまでの日数は概ね15日である。
 繭は絹糸の原料として利用される。化学繊維が登場する前、すなわち天然繊維(木綿、麻、羊毛、絹)のみの時代には、光沢と感触で他の繊維を凌駕していた絹糸は貴重な存在だった。繭を絹糸に利用する場合は、養蚕農家は蛹の段階で繭を製糸工場に出荷する。製糸工場では、入荷した繭を熱風乾燥する。これにより、繭の中の蛹を殺すとともに、乾燥させて腐敗を防ぎ、長期の保存に耐えられるようにする。
ミトコンドリア(Mitochondria)
【用語説明】  真核生物細胞の細胞質内に分布している棒状または粒状の細胞小器官で、二重の生体膜からなる。
 酸素とグルコースから二酸化炭素と水を作り、生命活動に必要なエネルギーを取り出す役目をになう。また、独自のDNAを持ち、細胞質遺伝に関与している。
ミトコンドリアゲノム(Mitochondrial Genome)
【用語説明】  細胞の中のミトコンドリアが持つゲノム。細胞の核にあるゲノムとは異なり、母親から子供に遺伝する。生物の進化や地域間の違いなどを調べる際の、塩基配列の比較に用いられることが多い。
メッセンジャーRNA(messenger RNA, messenger Ribonucleic Acid)
【略語・別称】mRNA・伝令RNA
【用語説明】  mRNA、伝令RNAのこと。mRNAは、DNAのアミノ酸を決める部分、遺伝子の情報(塩基配列)を細胞核内で写し取った一本鎖RNAで、細胞核の外にあるリボソームに運ばれ、リボソーム上でタンパク質へと翻訳される。
 mRNAはD-リボースを糖成分、アデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)、ウラシル(U)の4種類のうち、いずれかを主な塩基成分とするRNAで、この塩基の配列で遺伝情報を写し取る。
 ウイルスなどでは、mRNAが遺伝情報の原本になりDNAを作ることがある。
メンデルの法則(Mendel's Laws)
【用語説明】  この法則は、1865年オーストリアの研究者メンデル(G. J.Mendel (1822-1884))が発見した遺伝現象の法則。この法則は、「優性の法則」、「独立の法則」、「分離の法則」の3つからなる。各法則の概要は以下のとおりである。
  1)優性の法則
   劣性遺伝子が優性遺伝子の影響で発現しないこと。このため、親の形質のうち、優性の形質のみが子に現れるという法則。
  2)分離の法則
   1)に従って生まれた第1世代同士を交配させることによって、第1世代では表れなかった劣性の形質が第2世代に現れること。
  3)独立の法則
   1)、2)に従う遺伝子の他にも、形質に関わる遺伝子が存在する場合、遺伝子はそれぞれ独立し、子に受け継がれること。
 この法則は、遺伝学の発展とともに、この法則を科学的に証明するなど、現在も、この法則に関する研究が報告されている。