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乗用トラクター
 【1】道路走行時の左右ブレーキ連結
 【2】作業機の下は危険
 【3】けん引時の後方転倒を防ぐ

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【ポイント1】 道路走行時の左右ブレーキ連結
《なぜ》
 乗用トラクターのブレーキは、左右が分かれているので、小回りが利き便利です。しかし、ほ場から道路へ出る際や道路走行時に、連結操作を忘れ、転落・転倒する事故が多く起きています。

《対策ポイント》
以下の状況になる前に、必ずトラクターの左右ブレーキの連結を確認します。
  1)ほ場へ出入りする
  2)移動走行する
  3)傾斜地作業をする
  4)畦を乗り越える
  5)トラック等へ積み込む
ブレーキ連結
道路走行する前に、必ずトラクターの左右ブレーキの連結を確認します。

《追加のヒント》
  1. 最近は、解除ペダルを操作しない限り常に左右ブレーキが連結される片ブレーキ防止装置を備えた機械も増えています。
  2. ハンドルを大きく切ると自動的に片ブレーキがかかる機械もあります。使用方法をよく理解して使用しましょう。
  3. 移動走行時は、旋回できなくなるのでデフロックを解除します。
    ※デフロック:左右の車軸を同じ回転速度で回るように、ディファレンシャル歯車を連結する装置。地面の凹凸やぬかるみで片側車輪のみスリップして走行しにくい場合等に使用する。
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【ポイント2】 乗用トラクターの作業機の下は危険
《なぜ》
  1. トラクター作業中に作業機から異音がすると、慌てて機械の中や下をのぞきこみたくなります。これは、非常に危険です。
  2. 安全な状態にして点検調整を行いましょう。
《対策ポイント》  以下の対策を施してから、点検、調整を行います。
  1. 作業機を上げます。
  2. 昇降部の油圧ロックを掛けます。
  3. 駐車ブレーキを掛けます。
  4. エンジンをOFFにします。
  5. 作業機が落ちないよう、ブロック等を下に入れて支えにします。
作業機落下
勢いよく動くものへ不用意に手を出すのは危険です。

《追加のヒント》
  1. トラクターの条件によっては、エンジンを止めると自然に油圧が下がる場合があり、注意が必要です。
  2. トラクターが勝手に動くこともあるため、輪留めを用いましょう。
《ヒヤリ、事故》
  1. トラクターからロータリーを外す際、ロータリーの爪が足の指に落ちてケガをした。
  2. トラクターのロータリーを調整しようとした際、誤ってロータリーを下げてしまい、ケガをした。
  3. ロータリーの調子を見ていたとき、トラクターがひとりでにバックしてきて、下敷きになり両足と肋骨を負傷した。
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【ポイント3】 けん引時の後方転倒を防ぐ
《なぜ》
  1. ぬかるみにはまったトラクターや切り株を引っ張ろうとして、後方に転倒事故が起きています。
  2. トラクターに見合わない負荷がかかったり、けん引高さが適切でないと、後方転倒が発生しやすくなります。
《対策ポイント》
  1. けん引するものがトラクターと見合っているか、取扱説明書で仕様を確認します。
  2. けん引作業の際は、専用のけん引かん(ドローバー)を使用します。
  3. 3点リンクのロワーリンクでけん引する作業機や、リンケージドローバーを使用する場合は、ロワーリンクを後車軸より低く保持します。
けん引図1
図1 けん引桿やリンケージドローバーで後車軸より低い位置でけん引する。

けん引図2
図2 ロワーリンクでけん引する作業機(写真はテッダレーキ)

《追加のヒント》
  1. 万が一に備えて、トラクターは安全キャブ・フレーム仕様のものを使い、シートベルト、ヘルメットを着用します。
  2. けん引走行時は、ジャックナイフ現象による側方転倒や、重量増加によるブレーキの効き目低下等の危険性が高まるため、急旋回、急ブレーキはしてはいけません。
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