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バイオ燃料変換技術研究開発

農研機構
バイオマス研究センター
食品総合研究所

平成20年度 研究成果報告

木質バイオマスの効率的輸送保管のための減容化技術の開発

(独)森林総合研究所 林業工学研究

区切り線

減容化処理による含水率の変化を解明

1.破砕処理を行うと含水率が低下する。

含水率グラフ

林業バイオマスの破砕処理前後の含水率変化を計測した結果、4.5〜13.5%含水率が減少した。


2.破砕片は細かいほど容積率は低くなる。

容積率グラフ
生枝葉の容積を100%とした時の各破砕片の容積変化を示す。寸法が細かくなるに従い容積率は低くなり、20cmでは2/3、10cmでは半分以下に減容化できる。

3.破砕片は細かいほど乾燥しにくくなる。

一般に表面積が増えるほど(細かくなるほど)乾燥速度は速くなると考えられるが、積載した場合には破砕片の空隙が大きいほど乾燥速度が早く、 チップまで細かくすると自然乾燥では25%程度までにしか乾燥できないことが明らかとなった。

含水率グラフ


◎枝葉のまま十分に自然乾燥させてから収集・運搬し、チップ化した方が乾燥所要日数は少なくなるが、作業の手間を考慮すると現実的ではない。 木材搬出とともに行う場合は、2週間程度のインターバル(自然乾燥)を置きながらバイオマスを収集・運搬し、チップ化する方法が良い。