コラム
台所に住む貯穀害虫
家の台所で見かける害虫というと何を思い浮かべるでしょうか。普通は、ゴキブリ、ハエだと思いますが、それ以外にも貯穀害虫というグループに属する昆虫類が生息し、食品に被害を与える場合があります。
代表的な種類として、ノシメマダラメイガ、タバコシバンムシ、ヒラタチャタテが挙げられます。ノシメマダラメイガやタバコシバンムシは米、香辛料、チョコレートなどの多くの食品を加害して繁殖します。これら2種類の害虫には性フェロモントラップが市販されており、このトラップを仕掛けると、多くの家庭の台所から虫が見つかります。ヒラタチャタテは穀物粉やカビを加害する1mm程度の小型の昆虫で、湿度が高い環境を好みます。火や水を使う台所は、温度や湿度が高くなり貯穀害虫の繁殖する良好な環境になっているのです。
昔から米の害虫として知られているコクゾウムシは最近あまり見かけなくなりました。米の精米技術が発達したことや、大量に長期保管しなくなったことが原因と思われますが、現在でも大量に長期保管する場合にはコクゾウムシは問題となります。
関連情報
- コラム:食品に混入する昆虫たち
- 図鑑:ノシメマダラメイガ
- 図鑑:タバコシバンムシ
- 図鑑:ヒラタチャタテ
- 図鑑:コクゾウムシ
更新日:2019年02月19日