
植物科学研究領域
植物共生機構研究ユニット
- トピック1
- 根粒の数を調節する転写因子
2014年9月22日のプレスリリース
- トピック2
- マメの大気中の窒素利用を可能とする実行因子を同定
2013年3月19日のプレスリリース
平成24年度の主な研究成果
- トピック3
- 共生で中心的な役割を果たすタンパク質「CCaMK」の機能を解明
平成23年度の主な研究成果
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共生で中心的な役割を果たすタンパク質「CCaMK」の機能を解明 | |
植物は菌根菌や根粒菌といった微生物と共生します。菌根菌は植物のリン酸の吸収を助け、また根粒菌は空気中の窒素を養分に変えてくれます。そこで、このような微生物と共生すれば、植物は土中の養分が少なくても育つことができます。 それぞれの共生菌には別の役割がありますが、植物に感染する時は同じメカニズム(共通シグナル経路)を使います。私たちは、この共通シグナル経路で働くタンパク質「CCaMK」が、根粒菌が感染する器官である「根粒」を作り、また根の細胞に網目状の構造を作って菌根菌の感染を促すなど、根粒菌や菌根菌の共生において中心的な役割を果たしていることを明らかにしました。 今後は、共生を人為的に制御してその効率を高めることにより、減肥料農業に役立てていきたいと考えています。 |
![]() 根粒菌や菌根菌の感染には、共通シグナル経路で働くタンパク質「CCaMK」が必要です。 |
![]() 根粒 |
![]() CCaMK活性化により | ![]() |
人為的にCCaMKを活性化させた植物では、根粒菌が感染していなくても根粒と類似した構造が作られます。 | CCaMKの働きで、細胞に網目状の構造が作られます。菌根菌はこの構造を伝って植物に感染します。 |