農業生物の潜在能力を最大限に引き出すアプローチとして、遺伝子組換え技術には大きな期待がかけられています。遺伝子組換え研究センターでは、遺伝子組換え等の先端技術を、植物（イネ）、昆虫（カイコ等）、動物（ブタ）に用いて、農業分野や医療分野での新産業・新需要の創出につながる研究開発を推進します。具体的には、植物においては、イネのいもち病等重要病害に対する抵抗性品種の開発を進めるとともに、スギ花粉症治療米の非臨床試験及び臨床試験に取り組みます。昆虫においては、カイコを用いたヒト・動物用医薬品の開発やシルクタンパク質を用いた医療用素材の開発に取り組みます。また動物においては、高度免疫不全、病態モデル等の遺伝子組換えブタ等の開発を進めます。

センター長:
髙野　誠 （たかの まこと）
(Ph. D.)
E-mail: mtakano@affrc.go.jp

• 遺伝子組換え研究推進室
  遺伝子組換え生物の研究開発に関わる各種法令への対応や、行政機関との連絡調整を行います。
• 機能性作物研究開発ユニット
  健康機能性成分や医薬品成分等の有用物質の高度産生系と、これらを産生させた新機 能作物の開発を行います。
• 耐病性作物研究開発ユニット
  主にイネを材料として、病害抵抗性機構を分子レベルで解明し、遺伝子組換えによって病害抵抗性作物を開発する研究を行います。
• 遺伝子組換えカイコ研究開発ユニット
  遺伝子組換えカイコを用いて、遺伝子機能解析から有用物質生産技術開発まで幅広い研究開発を行います。
• 医用モデルブタ研究開発ユニット
  高度免疫不全、病態モデル等の遺伝子組換えブタについて、実用化に向けた研究開発を行います。
• 新機能素材研究開発ユニット
  シルクタンパク質の材料化とその利用技術の開発、および遺伝子組換えカイコ技術や化学修飾技術によるシルク材料改変の研究を行います。
• 昆虫機能研究開発ユニット
  昆虫の特殊な機能を担う遺伝子やタンパク質の分子機構を解明し、実生活において利活用を行う研究を行っています。