平成20年度 研究成果報告
草本系ヘミセルロース・ペクチン等の効率的糖化技術の開発
東北農業研究センター・寒冷地バイオマス研究チーム
研究紹介
稲わら生物学的前処理(腐朽菌処理による脱リグニン化)
長所 ・・・
化学物質不要、低い環境負荷
長所 ・・・
化学物質不要、低い環境負荷
H20年度成果
・稲わら滅菌操作に要するエネルギー消費低減化
酸性化稲わらにおけるYK-624、ヒラタケ腐朽処理
雑菌による白色腐朽菌生育を抑制するため稲わらを酸性化した後YK-624菌株を植菌
(比較対照としてヒラタケを植菌)
YK-624は強酸性下で好適に生育
ヒラタケはpH2.7において生育抑制
YK-624,ヒラタケ腐朽稲わらの糖化率
※糖化率=生成還元糖重量(g)/糖化基質(腐朽稲わら)重量(g)
※Klason's lignin値 25% (未腐朽) → 20% (30日腐朽処理)に減少
酸性化稲わらの常圧滅菌によるYK-624培養試験
酒石酸浸漬稲わらは常圧滅菌(90℃、80℃)でもYK-624による腐朽処理が可能
腐朽菌処理において問題となる稲わら滅菌に要するエネルギー削減、及び滅菌設備の簡素化が可能
還元糖、グルコース生成量
※糖化率=生成還元糖(グルコース)重量(g)/糖化基質(腐朽稲わら)重量(g)