平成20年度 研究成果報告
微結晶セルロースから調製した各種セルロースII型結晶の酵素糖化率
東京大学 大学院 農学生命科学研究科 生物素材科学研究室

研究紹介

50 mM酢酸緩衝液に終濃度セルロース試料 10 mg/ml, セルラーゼ(Sigma社製) 0.1 mg/ml, セロビアーゼ(Sigma社製)0.1 mg/ml になるように添加し、37℃で24時間インキュベートした。
セルロースは強固な結晶構造(セルロースI型)をとっており、酵素糖化の際の反応時間が長いことが実用上の大きな問題となっている。そこで、天然セルロースの結晶構造を改変して酵素糖化効率を向上させる技術開発に取り組んだ。
微結晶セルロース(セルロースI型)をアルカリ処理によりセルロースII型へ改変した後、アンモニア処理や高温グリセロール処理によってセルロースIIIIIやIVII型へ改変した。また、ヒドラジンによって微結晶セルロースを溶解後、再生した試料(低結晶性のセルロースII)も調製した。
セルロースIIIII、IVII型への改変では酵素糖化率は向上しなかった。しかし、セルロースII型への改変により向上した。同じセルロースII型でも低結晶性試料の方が酵素糖化率は大きく向上した。








富士通アクセシビリティ・アシスタンス「WebInspectorチェック」