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バイオ燃料変換技術研究開発

農研機構
バイオマス研究センター
食品総合研究所

平成20年度 研究成果報告

各技術のコスト・エネルギー効率及びLCA評価(システムの評価)

三菱化学総合研究所 地球環境研究本部 地球温暖化対策研究グループ

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研究紹介

 草本系バイオマスの変換技術の開発においては、コスト、エネルギー効率、環境負荷(ライフサイクルCO2)での評価を行い、各要素技術の他、廃棄物処理等を含めた全体システムにおいて最適化を図ることが課題となる。
  本研究では、前処理、糖化・醗酵、蒸留・無水化、酵素生産、廃水・廃棄物処理等を含めた統合化技術について評価を行うための分析モデルを検討し、モデル的なシステム化シナリオ条件を設定し(1.5万KL/年規模を想定)、感度分析を行い、要素技術、システム化検討にあたっての問題点、解決の方向性の抽出を行った。分析結果から、生産コストが200円/Lの段階では、セルロースの糖収率の向上と酵素費の削減が、次のステップである150円/Lを切った段階では、ヘミセルロースの糖収率の向上が重要な開発項目となることを推定した。

図1 システム評価の検討フロー
図1 システム評価の検討フロー


図2 感度分析結果
図2 感度分析結果(生産コストが200円/Lの段階)


図3 感度分析結果
図3 感度分析結果(生産コストが150円/Lの段階)


注)図2及び図3では、感度分析として、対象予測値に対する設定変数を独立に変動させ、結果に対する各要素の影響度を分析するトルネード分析を行った。