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バイオ燃料変換技術研究開発

農研機構
バイオマス研究センター
食品総合研究所

平成21年度 研究成果報告

アルカリ前処理木質バイオマスの糖化に適する新規な酵素系及び微生物を使った低コストエタノール変換技術の開発

(独)森林総合研究所

区切り線

概要

1. アルカリパルプを効率的に分解する酵素生産菌のスクリーニング

高セルラーゼ生産株であるトリコデルマ属に併用することで反応を促進する微生物株を取得し、UV変異による高活性株の取得を行った。
        (左)トリコデルマ酵素のみ、(右)トリコデルマ酵素+アスペルギルス由来酵素
トリコデルマ酵素のみでは固形分が残るが、半量をアスペルギルス由来の酵素にすることで、液化が促進した。
        スクリーニング
粉砕スギパルプ・Azurine結合α-セルロースを使用したプレートによるスクリーニング
   
 

2. 酵素を安価な資材で生産する条件の検討

酵素資材には、安価な小麦ふすまやアルカリパルプなどを検討し、液体培養のほか、固体培養の検討も加えることでコストの削減を行った。         
A. aculeatus Ya1/3による酵素生産、小麦ふすまの影響
酵素アルカリ処理スギを炭素源としたT. reeseiのジャー培養 小麦ふすまとパルプを用いた固体培養の条件検討

3. 低コストで効率的な同時糖化発酵法によるエタノール生産

基質の改良、酵素生産性の向上、反応条件の最適化などにより、反応に必要な酵素量を前年度比18%に低減し、酵素生産に必要な資材費を減少させることで低コスト化を図った。
        基質の改良、反応条件最適化等によるエタノール収率と酵素生産に要する資材の試算値

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