平成21年度 研究成果報告
酵素複合体を活用したリグノセルロース系バイオマスの効率的糖化技術の研究開発
(独)国際農林水産業研究センター 利用加工領域
開発目標
- 稲わらの糖化に適した酵素複合体のデザインと生産系の開発
- 酵素複合体の稲わら糖化システムの開発
酵素複合体(セルロソーム)の特徴を最大限生かした糖化技術開発
特徴!

- 多種類の酵素触媒機能
- 規則的配列による酵素の協同作用
- 多様なCBM(多様な基質結合能)
- 結晶性セルロースなど天然基質に高活性
- 安定
- 高温で反応(55〜65℃)

期待できる利用上のメリット
- 高い分解力
- 必要な酵素がワンセット
- 雑菌汚染リスク小
1.既知菌より高活性能を有する菌株を分離取得。この分離菌は弱アルカリや高温でも高活性

2.カビ従来酵素と酵素複合体における結晶性セルロース分解能の比較

3.カビ酵素と酵素複合体を用いた水熱分解稲わら分解能の比較

4.好熱嫌気性菌からのβグルコシダーゼの併用で、酵素糖化効率を飛躍的に上昇可能

5.セルロソームとβグルコシダーゼ酵素ミックスを用いた稲わら糖化

(a)アンモニア浸漬処理前稲わらの糖化

(b)稲わら糖化前後のSEM画像