平成21年度 研究成果報告
凝集性酵母を用いた無殺菌・長期連続発酵技術の開発
熊本大学 大学院 自然科学研究科工学系

概要
1.連続発酵試験結果
ソルガムジュースを用いて80日間の連続発酵試験を行い、発酵温度や生産性の検討を行った。
<得られた結果>
- 希釈率D=0.3h-1、発酵温度35℃の条件で、生産性21g/L/hを達成した。この時の発酵収率は90%強であった。
- NH4+添加量:ジュースに約200mg/Lの添加が必要であった。リン酸イオン必要量に関して今後検討していく。
2.酵母の育種
育種した酵母をYPD培地を用いた回分発酵試験により評価した。
<得られた結果>
- 掛け合わせによる育種:MN1-6株は、発酵温度40℃の条件においても発酵24時間後に約60g/Lのエタノールを生成した。
- プロトプラスト融合による育種:発酵pH2.2、発酵温度35℃の条件でKF7よりも耐酸性に優れていた。
3.蒸留廃液のメタン発酵
合成廃水を用いて固定床型高温メタン発酵の馴養を開始した。