【豆知識】

コラム

チョコを何日で食べきりますか?

2014.12.18 宮ノ下明大

 

チョコレート製品(以降チョコと略す)へのノシメマダラメイガの混入が報道されたり、インターネット上にツイートされたりすると、私はその製品の包装や形状を確認するようにしています。しかし、コンビニで扱う商品は既に販売が終了し、店頭にはない場合が多いのです。そういう場合、チョコを購入後、かなりの期間、どこかに保管していたことになります。チョコを開封してから食べきるまで、皆さんはどこにどれくらい保管しているのでしょうか?

毎年講義を担当している法政大学の3年生を対象に、下記の内容でアンケート(2014.11.13)をして聞いてみました。

  1. チョコレート製品を購入後に何日くらいで食べきっていますか。
  2. 一度開封した製品はどこに保管していますか(複数回答可)

アンケートは34名に実施し、回答は32名(男性15名・女性17名)からありました。

まず、何日で食べきるかという質問に対しては、男性の9割以上、女性でも6割近くは3日以内でした(表1)。長い場合で、男性で2週間、女性では1ヶ月という回答がありました。特に女性では、4人に1人の割合で一週間以上かけてチョコを食べていました。

表1 チョコレート製品を食べきるまでの期間
チョコレート製品を食べきるまでの期間

次に、開封後のチョコの保管場所では、男女間で大きな差がありました。女性の6割はバッグにチョコを保管すると答えたのに対し、男性はバッグに保管すると答えた人は1人もいませんでした(表2)。やっぱり、女性にとってチョコは携帯しているものなのですね。冷蔵庫に保管と答える人は男女共に5割程度、常温(バッグ・机の上・引き出し・台所の棚等)でも5割程度でした(表2)。この質問は複数回答が可能だったので、夏は冷蔵庫、冬は常温に置いていると思われます。

表2 開封後のチョコレート製品の保管場所
開封後のチョコレート製品の保管場所

このアンケートは、開封したチョコを常温で長期間保管する場合があることを示しています。1ヶ月と答えた女性もいました。もし、常温で保管されたナッツ入りのチョコにノシメマダラメイガの幼虫が侵入した場合は、ナッツを好んで食べ、1ヶ月後には大きな幼虫になることが可能です。

チョコレート製品に虫
チョコレート製品に虫

冬の間、ノシメマダラメイガは幼虫で越冬するので、侵入は起きないでしょう。5月から8月になるまでの期間は、チョコを常温で保管することがあると思います。この時期には、ノシメマダラメイガは野外にも発生しており、開封後から1ヶ月近く保管したチョコから、幼虫が発見される可能性があります。幼虫侵入の頻度は低いので、過度に心配することはありませんが、ひとたび起これば、ツイートされて、あっという間に多くの人に知られることもあるでしょう。

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更新日:2019年02月19日