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QⅣ-3 カルタヘナ法でいう『生物多様性影響』とは具体的にどのようなことですか?

 カルタヘナ法でいう『生物多様性影響』とは、遺伝子組換え生物等の使用等により生ずる影響であって生物の多様性を損なうおそれ(野生動植物や微生物の種又は個体群の維持に支障を及ぼすおそれなど)のあるものをいいます。

 具体的には、次に挙げる点について評価しています。

競合における優位性:遺伝子組換え農作物が強い繁殖力を持つようになり、農耕地以外の生態系に侵入して、在来の野生植物を駆逐してしまわないか?
有害物質の産生性:遺伝子組換え農作物が作り出すようになり、有害物質によって周辺の野生動植物や微生物が減少または死滅してしまわないか?
交雑性:遺伝子組換え農作物が近縁の野生種と交雑して、野生種が交雑したものに置き換わってしまわないか?
  などを想定して評価しています。(下図参照)

 なお、一般の農作物は、生物多様性の構成要素ではないため、カルタヘナ法によって守られるべき生物の対象にはなりません。 しかし、農作物との交雑・混入を防ぐための措置も検討されています。
QⅣ-7QⅧ-1を参照)