キクの野生品は存在しません、キクと言えば栽培されているものを指します。中国で1500年ほど前に交配によって生まれたとされています。日本で は、薬草や観賞用植物として平安時代より用いられています。菊の栽培が盛んになったのは、江戸時代前期からで、江戸、伊勢、京都、熊本などで、育種が盛ん に行われました。また、菊花壇、菊人形など様々な観賞方法も広まりました。各地で開催される菊花展では「大菊」が主に観賞されていますが、「小菊」の仲間 には、西欧で発展した「洋ギク」と呼ばれるものがあり、写真の小菊は「クッションマム」と呼ばれる品種です。
photo: T. MUKAI