ツリフネソウ科ツリフネソウ属の一年生草本、同じ仲間にホウセンカやインパチェンスなどがあります。霧が出たり夕立が多いこの高原では山地で見られ るより明るい場所に自生しています。到着する頃には降っていた雨も止んでいて、雨上がりの中で咲いていました。この花が咲き出すと高原は夏の盛りが過ぎ、 季節が秋へと進み始めます。和名の「釣船草」と英名の「Touch-me-not」の呼び名は、日本と西洋の名前の付け方で発想に違いのあることが良くわ かります。それでは同じ仲間の「キツリフネ」はどうなっているのかと思ったら「Touch-me-not Balsam」で、両者は発想にそれほど差はないようです。でも、「キツリフネ」はツリフネソウの花色が黄色になっただけではありません。キツリフネには 花の付き方や姿に、どことなく優雅でエレガントな雰囲気があります。
photo: T. MUKAI