ラン科Cymbidium属 の草本、日本各地に分布しています。野生株の中から得られた個体変異は、東洋蘭として栽培されています。洋ランに比べて東洋蘭の栽培の歴史は古く、中国の 宋代に趙 時庚によって「金章蘭譜(1233)」、王 貴学によって「王氏蘭譜(1247)」という中国春蘭などの栽培について記述したものが出版されて います。そして栽培書に記載されている蘭と同じ名前の蘭が、現在でも栽培されています。写真のシュンランは「女雛」と呼ばれ昭和45年に千葉県で採取され たものです。 なお、東洋蘭や洋ランの名称は日本独特の呼び名です。どことなく絵画における洋画と日本画の呼び方に繋がっているような気がします。
photo: T. MUKAI