花き研究所

花き病害図鑑

条えそ病(ジョウエソビョウ)

Necrotic streaks(ウイルス)

植物名: アルストロメリア(ユリズイセン) アルストロメリア科 Alstroemeria spp. 及び種間雑種
病原菌: Iris yellow spot virus IYSV
病徴写真

花弁や葉にえそ斑が形成されている。病斑部を中心に葉や花弁が変形している。

同左写真の拡大
病徴:

葉や花弁、葉柄などに赤褐色の筋状の病斑。褐色のえそ斑~条斑が形成される。えそ斑はしばしば筋状になり発病部位を中心に葉や花弁が変形する。国内ではタマネギとトルコギキョウで本ウイルスによる発病が認められている。

発生時期:

全時期、秋

発生場所:

施設

防除法:

ネギアザミウマの防除、施設開口部の防虫ネットを張りアザミウマの侵入を防ぐ。

備考:

本病原ウイルスはTospovirus属に属する、直径60~100nmの球状のウイルス。海外での報告によると汁液接種で、ダッチアイリス、リーキ等に 全身感染することが確認されています。ネギアザミウマによって媒介され、永続的に伝搬すると考えられている。ミカンキイロアザミウマ等他のアザミウマによ る伝搬は確認されていない。汁液伝染、土壌伝染については不明。種子伝染はしないとされる。

文献:

花田 薫ら:日植病報 66(3):259,2000,奥田 充ら:日植病報71(2):119, 2005

記述者:

築尾嘉章(花き研)

記載日: 2013年4月10日

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