花き研究所

花き病害図鑑

灰星病(ハイボシビョウ)

Brown rot(糸状菌)

植物名: ウメ バラ科
病原菌: Monilinia fructicola, Monilia mumecola, Monilinia laxa
病徴写真

病原菌の菌糸と胞子が形成された発病果実

発病果上の病原菌の菌糸と胞子(拡大)
病原菌写真

発病果実上に形成された胞子(分生子)
病徴:

葉、枝、花弁、果実に発生。花弁がヤニ色になって腐敗する花腐れ症状のあと、成熟果実を淡褐色に腐敗させ、表面に灰白色粉状のかびを生じる。以上のように果実腐敗が一般的だが、近年、葉の赤褐色斑点も本病によることが明らかになった。

発生時期:

5~6月

発生場所:

露地

防除法:

発病果実の除去と焼却

備考:

春先、子のう胞子が感染すると花腐れや葉腐れを起こす。花腐れ病斑上に分生子が形成され次の果実腐敗へとつながる。なお、病原菌は3種類が知られる。写真はM.fructicolaによるもの。

文献:

岸編:日本植物病害大事典 全農協,p.765 1998,Harada,Y. et al.:J. Gen. Plant Pathol.70(6):297,2004 原田幸雄:弘大農報 27:30,1977

外部サイト:

日本植物病名データベース

記述者:

佐藤豊三(農業生物資源研究所)、築尾嘉章(花き研)

記載日: 2012年2月6日

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