花き研究所

花き病害図鑑

灰色かび病(ハイイロカビビョウ)

Botrytis blight(糸状菌)

植物名: バラ(バラ類) バラ科 Rosa spp.
病原菌: Botrytis cinerea
病徴写真

つばみを侵されたバラ。

花器内部に発生した病徴。

蕾が侵され、灰褐色の分生子で覆われる。

花弁の病斑。

葉の病斑と生じた分生子。

花器の末期症状.分生子を多量に生じる。

花と花梗の腐敗。

花基部に形成された胞子。
病原菌写真

病原菌の分生子柄と分生子。

実体顕微鏡レベルでの本菌。黒く見える分生子柄の先端に大量の分生子を着生。

分生子柄の先端は枝分かれし分生子をブドウの房状に形成。

雄蘂周辺に形成された分生子柄と分生子。
病徴:

茎葉および花に発生する。葉では葉縁や先端部から発病することが多く、褐変してしばしば灰褐色の分生子を形成する。開花前の蕾や花弁では小斑点を生じ、やがて拡大して花全体が軟化腐敗し、灰褐色の分生子を形成する。

発生時期:

10月

防除法:

春の長雨、梅雨や秋の長雨が続くと発生しやすい。発生しやすい気象条件が続いたら施設内の湿度を下げるために換気をはかる。過湿になったら強制的に暖房して湿度を下げる。

文献:

河合一郎:園芸病害編 558, 1954

外部サイト:

日本植物病名データベース

記述者:

菅原敬(山形県庄内産地研究室)、植松清次(千葉県暖地園研環境研)

記載日: 2012年2月14日

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