花き研究所

花き病害図鑑

苗立枯病(ナエタチガレビョウ)

Damping-off(糸状菌)

植物名: バラ(バラ類) バラ科 Rosa spp.
病原菌: Rhizoctonia solani AG-2-2, 培養型IIIB
病徴写真

育苗中の発生。下葉から黄化、萎凋し始める。
病徴:

定植後、株が50cmくらい大きくなった時に発病する。下葉が黄化、根が黒変する。(根腐病と比較して色が黒い褐色。)折り曲げたシュートから葉が黄化し はじめ、その後落葉する。新しいシュートの発生が少ないため、切り花シュートの立ちあがりが貧弱となり収量が低下する。株が次第に衰弱し、夏にはいったん 回復するが、秋から再び衰弱し、枯死する。

発生時期:

5~7月

発生場所:

施設

防除法:

発病株は早期に根が残らないようにきれいに抜き取る。水分過多で多発しやすいので、ベンチ等の停滞水による水分過多には注意する。改植時にはレベル調整を行うとともに栽培期間中も定期的に行う。定植前には資材をケミクロンG等で洗浄、消毒する。

文献:

Priyatmojoら:日植病報 64(4):436, 1998

外部サイト:

日本植物病名データベース

記述者:

鈴木幹彦(静岡農林研)

記載日: 2012年2月15日

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