花き研究所

花き病害図鑑

赤星病(アカホシビョウ)

Rust(糸状菌)

植物名: ボケ(貼梗海棠) バラ科 Chaenomeles speciosa
病原菌: Gymnosporangium asiaticum
病徴写真

葉裏に形成された銹子毛。

銹子毛の形成された部分の表側は退色し、精子器(黒色小点)が形成されている。

銹子毛の側面、葉の組織が肥大してその上に形成されている。

左:葉裏の銹子毛 右:葉表の病斑、退色部中心部に黒色小粒点(精子器)。
病徴:

初め葉の表側に橙黄色の斑点が生じその中央部に小黒点が密生する。後にその裏面がいぼ状に膨れ10本内外の淡褐色角状の突起が伸びる。この突起は多湿条件下で先端が避けて粉状物が飛散する.激発すると早期落葉に至る。

発生時期:

6月

発生場所:

露地

備考:

ナシ、ボケ、カマツカで同一病原菌が本病を起こす。ボケやナシ、カマツカでは精子とさび胞子を形成。ビャクシン類で冬胞子を形成する異種寄生菌。防除のためには両寄主での対策が必要。

文献:

原 攝祐:病虫雑 6(9):759, 1919 ,  吉永虎馬:植物学雑 16(179):6, 1902

外部サイト:

日本植物病名データベース

記述者:

佐藤豊三(農業生物資源研究所)・築尾嘉章

記載日: 2011年8月8日

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