花き研究所

花き病害図鑑

苗立枯病(ナエタチガレビョウ)

Damping-off(糸状菌)

植物名: フランネルフラワー セリ科 Actinotus helianthi
病原菌: Pythium irregulare complex
病徴写真

立枯症状、苗が水浸状に腐敗。

育苗床での発生。パッチ状に枯れている。

より生育の進んだ苗でも発生することがある。

土壌を除去したところ。地際部茎の褐変と根の褐変。

根の拡大。

被害苗床の拡大。
病原菌写真

hyphal swelling。

造卵器とその棘。

造卵器及び造精器(内部はカラになっている)。

非充満性の卵胞子。
病徴:

発芽後まもなく地際部の胚軸,根が水浸状に腐敗し、坪状に被害が拡大する。幼苗期以外にも根腐症状が発生することがある。

発生時期:

幼苗期

発生場所:

施設・育苗床

防除法:

発病してからでは防除効果が低いので、発病前からの予防対策に努める。培土は、無病で排水性の良好なものを用いる。育苗トレイなどの資材を再利用する場合は、水洗、消毒した後に使用する。

文献:

渡辺ら:関西病虫研報 52: 73-75、2010

記述者:

渡辺秀樹(岐阜県農試)

記載日: 2012年9月12日

研究センター