花き研究所

花き病害図鑑

黒腐病(クログサレビョウ)

Black rot(細菌)

植物名: ハボタン アブラナ科 Brassica oleracea
病原菌: Xanthomonas campestris pv. campestris
病徴写真

葉縁から進展する黄化病斑。

外葉の黒腐症状。
病徴:

葉でははじめ裏面に針頭大で暗緑色の水浸状病斑が現れ、これが拡大して3~5mmで不正形の病斑となる。周縁部は褐色となり、中央部は灰白色となる。ま た、葉縁から黄化し、これがV字状に葉基部へ進展する病斑も見られるようになる。初発は下葉から見られる場合が多く、生育が進み、他の株と葉が重なるよう になると隣接株へ伝染する。ハウス内の育苗期では発病株が散在する程度であるが、露地で降雨に当たると面的な発生となって広がる。

発生時期:

全期間

発生場所:

施設・露地

備考:

種子伝染するほか、被害茎葉が残って伝染源となる。種子伝染では種皮に付着した病原細菌が発芽とともに子葉に付着し、気孔から侵入して感染・発病する。葉 縁からの発病は水孔や傷口などから病原細菌が侵入して起こる。降雨にあうと直接細菌が罹病株から跳ね上がり、飛散する。鉢植え栽培で出荷する場合がある が、育苗床に被害茎葉が放置されていたり、清掃が不十分であると伝染源となり、多発の原因になる。

文献:

神頭武嗣ら:日植病報 69(4):200,2006

外部サイト:

日本植物病名データベース

記述者:

木口忠彦(道花野セ)

記載日: 2008年11月5日

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