花き研究所

花き病害図鑑

炭疽病(タンソビョウ)

Anthracnose(糸状菌)

植物名: ハグマノキ(スモークツリー、ケムリノキ、カスミノキ) ウルシ科 Corinus coggygria
病原菌: Colletotrichum gloeosporioides, Colletotrichum acutatum
病徴写真

花序での発病。黒褐色の病斑が広がる。

このほ場では、ほとんど収穫できない状態であった。

若い花蕾での発病。

葉身では円形から葉脈に沿って紡錘形の病斑となる。

湿室にすると表面に分生子層を形成し、燈色の分生子粘塊を生じる。
病原菌写真

分生子層。剛毛はない。

分離菌の菌叢。

分離菌の分生子(スケールバー=10μm)。

分離菌の付着器(スケールバー=10μm)。
病徴:

花柄や葉に、長径10~30mmの長楕円形~紡錘形の黒褐色病斑が発生。病斑が花柄の基部を取り囲むと、罹病部から上部が枯死する場合も見られる。葉身では黒褐色の斑点が現れ、葉脈に沿って紡錘形に広がり、融合して不整形となるものもみられる。

文献:

奈尾雅浩:四国植防39:1,2004 ,  菅原敬ら:日植病報74:51(2008)

外部サイト:

日本植物病名データベース

記述者:

菅原敬(山形県庄内産地研究室)

記載日: 2009年1月25日

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