花き研究所

花き病害図鑑

さび病(サビビョウ)

Rust(糸状菌)

植物名: ヘクソカズラ(ヤイトバナ) アカネ科 Paederia spp.
病原菌: Puccinia zoysiae, Coleosporium eupaederiae
病徴写真

葉裏の組織は盛り上がりその先に橙色柱状の小突起(銹子腔) が多数形成される 。

葉の表面は盛り上がった褐色斑点が多数形成される。裏側に表徴が見える。
病原菌写真

銹胞子。

銹子腔と内部の胞子。

精子器。

銹子腔の電子顕微鏡像。 内部に多数に胞子が見える。
病徴:

葉や葉柄に発生し、初め葉裏に水膨れ状の小さな橙色の斑点が現れる。やがて、表皮が破れると橙色の粉状の胞子を噴出するため、病斑は鮮やかな橙色の小斑点となると同時に盛り上がり葉は変形する。茎や葉柄でも発病し奇形になる。病斑が葉上を覆うようになると、葉は枯死する。

発生時期:

春と秋

発生場所:

露地

備考:

ヘクソカズラには2種類のさび病が発生する。写真はPuccinia zoysiaeによるもの。

文献:

Kobayashi, T. & Okamoto, T.: J. Agr. Sci., Tokyo Univ. Agr. 48(3):89, 2003

記述者:

築尾嘉章(花き研究所)

記載日: 2012年2月2日

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