花き研究所

花き病害図鑑

半身萎凋病(ハンシンイチョウビョウ)

Verticillium wilt(糸状菌)

植物名: ガーベラ キク科 Gerbera spp.及び種間雑種
病原菌: Verticillium dahliae
病徴写真

根出葉の葉脈が紫色に変色し萎凋しかけている。下葉はより萎凋し、枯死寸前。

葉の半分の葉脈が黄化している。

根出葉の葉脈が紫色に変色、萎凋が始まっている。
病徴:

葉の半身から萎凋、黄化し、生育不良となる。維管束は褐変する。病徴の進展は遅いため株枯れするまでに数ヶ月かかる。本菌は根から感染し、菌糸が導管内に 広がるため、茎葉や根の維管束が褐変する。まず下葉に黄化が始まる。また、葉の半身が紫変や黄化し、展開している葉がやや変色した方に湾曲したりする。株はしだいに生育が衰え、急激に萎凋枯死したりする。発病はじめの株は、外見上株元には異状は認められないが根冠部を切断すると導管部が黒変している。

発生時期:

初夏~秋、低温時期

発生場所:

施設

防除法:

根に形成される小型の菌核(微小菌核)が伝染源となるため、罹病株は根を抜きとり処分する。あわせて土壌消毒を実施する。

文献:

手塚信夫:日植病報 55(1):120,1989,手塚信夫:関東病虫研報37:127,1990

外部サイト:

日本植物病名データベース

記述者:

鈴木幹彦(静岡農林研)、植松清次(千葉県暖地園研環境研)

記載日: 2012年4月9日

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