花き研究所

花き病害図鑑

わい化病(ワイカビョウ)

-(ウイロイド)

植物名: キク キク科 Chrysanthemum morifolium
病原菌: Chrysanthemum stunt viroid(CSVd)
病徴写真

発病株は節間が短縮し、わい化する。

品種により坪状に発病することがある。

発病株は節間が短縮し、わい化する。

発病株は節間が短縮し、わい化する。

検定用品種「ミスルトー」に発生した退緑斑点。
病徴:

症状の程度は品種によって大きく異なるが、葉の退緑化、葉の小型化、節間の短縮を主とする、花では特に赤系品種で退色、小型化、早期開花が見られる。開花期に背丈が正常株の半分程度にしかならないのが本病の特徴。キク品種‘ミスルトー’はCSVdに感染すると葉に退緑斑点が生じるため生物検定用品種として利用されている。

発生場所:

施設、露地

防除法:

感染株の持ち込みと汁液伝染に注意する。採苗や採花、刈り込み時に感染株で手指やハサミを汚染して、健全株に伝染する可能性がある。

備考:

外観健全な保毒苗が流通したため、全国的に発生が見られる。 キクのウイロイドによる病害としては本病以外にキククロロティックモットルウイロイド(CChMVd)が、2003年秋田県で初確認されている。

文献:

大沢高志ら:日植病報 43(3):372,1977,深谷雅博ら:日植病報51(3):356,1985

外部サイト:

日本植物病名データベース

記述者:

菅原敬(山形県庄内産地研究室)

記載日: 2012年4月10日

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