花き研究所

花き病害図鑑

菌核病(キンカクビョウ)

Blight, Stem rot(糸状菌)

植物名: キク キク科 Chrysanthemum morifolium
病原菌: Sclerotinia sclerotiorum
病徴写真

病斑部に黒色の菌核が形成される。

地面に形成された本菌の子のう盤、この表面に子のう胞子が形成され空気伝染する。

茎先端に発生した本病

病斑部に形成された菌核

茎の中央付近が水浸状に腐敗し、白色の菌糸がまとわりついている状態、子のう胞子の飛散による感染。

綿毛状の本菌菌糸体
病徴:

地際部の茎、葉に変色した病斑が形成され、やがて病斑は拡大し、白色の菌糸が表面に現れる。病斑部に黒色の菌核が形成される。地上部の茎のかなり高い場所でも水浸状に腐敗し茎枯れ状態になることがある。これは地面に形成された子のう盤から放出された子のう胞子の感染によるものである。この場合も患部にはは じめは白色菌糸、やがて黒色の菌核が形成される。

発生時期:

生育期

発生場所:

施設

防除法:

土壌伝染するので連作を避け、発病株は抜き取り処分する。

備考:

冬期、低温多湿時に発生しやすい。

文献:

瀧元清透:花卉及温室作物の病害54,1939(昭14)

外部サイト:

日本植物病名データベース

記述者:

菅原敬(山形県庄内産地研究室)、築尾嘉章(花き研究所)

記載日: 2012年4月13日

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