花き研究所

花き病害図鑑

根頭がんしゅ病(コントウガンシュビョウ)

Crown gall(細菌)

植物名: キク キク科 Chrysanthemum morifolium
病原菌: Agrobacterium tumefaciens
病徴写真

茎に発生したこぶ

茎に発生したこぶ

茎に発生したこぶと地際部のがんしゅ

茎に発生したこぶと地際部のがんしゅ

株元に生じたがん腫は根の発生を阻害する。
病徴:

地際部付近の茎や根に半球上の白いこぶを生じ、次第に拡大して褐色~黒色不整形のがんしゅに生長する。がんしゅは茎の周囲に拡がるとともに、表面に亀裂が入り粗造となる。こうなると植物の生育が劣るようになりやがて枯死する。

発生時期:

4月、8月

防除法:

発病地は土壌消毒する。無病の苗を植える。植え痛みの無いように植え付ける。

備考:

本病はキク以外にバラや花木類、果樹などに発生する。土壌伝染と接触伝染する。病原菌は土壌中で長期生存しており農作業時に生じた傷口から感染する。

文献:

森田 儔:花の病害虫と新防除131,1966 太田光輝:日植病報 46(3):402,1980,太田光輝・西山幸司:日植病報50(2):197,1984

外部サイト:

日本植物病名データベース

記述者:

菅原敬(山形県庄内産地研究室)

記載日: 2012年7月19日

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