花き研究所

花き病害図鑑

菌核病(キンカクビョウ)

Sclerotinia blight ( 糸状菌 )

植物名: ルピナス(ルーピン、ハウチワマメ) マメ科 Lupinus spp.
病原菌: Sclerotinia sp.
病徴写真

茎の中間部が水浸状に褐変しその先が枯れる。病斑部にはやがて黒色の菌核が形成される(子のう胞子による感染と思われる)。

激発して枯死した株.
病徴:

茎の中間部が水浸状に褐変し、それより上部が枯死する、病斑部には白色の菌糸がまとわりつくことがある。

備考:

原記載は解説書のため、詳細は不詳だが、他植物の菌核病の生態に類似すると思われる。すなわち、被害植物にできた黒色菌核(ねずみの糞大)が伝染源にな る。これが15~20°Cの温度になると菌核から直径約1cm以下の子のう盤が発芽する。これから多数の子のう胞子が飛散して伝搬する。気温が20°C前後で 曇雨天の気象が長く続いたときに発生しやすい。罹病株には再び黒色の菌核が形成され、これが落下あるいは残渣とともに土壌中に潜む。

文献:

瀧元清透:花卉及温室作物の病害:113, 1939(昭14)

外部サイト:

日本植物病名データベース

記述者:

築尾嘉章(花き研)

記載日: 2012年2月15日

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