花き研究所

花き病害図鑑

幼果菌核病(ヨウカキンカクビョウ)

Young fruit rot(糸状菌)

植物名: サクラ類(ケイオウザクラ) バラ科 Prunus spp.
病原菌: Monilinia kusanoi
病徴写真

ひこばえに多発した様子。

新梢の先端から枯死し、ミイラ状にひからびる。枯死茎葉状には病原菌の菌体を豊富に生じる。
病徴:

葉、果柄、幼果に発生する。葉では春先頃に新梢に霜害のような褐変枯死を生じ、罹病葉裏の葉脈部分に肌色の分生子塊が溢出する。枯死したものはやがて落下 する。果柄、幼果も罹病し、表面に肌色分生子塊が生じる。罹病した幼果は黒変し固縮するが、後に全体が菌核で覆われ落果する。

発生時期:

春期

防除法:

1.冬期に病枝条を除去し、落下果実は処分する。
2.毎年発生があるほ場では、予防的に薬剤散布を実施する。

文献:

山本和大郎:日菌報2(2):3,1959

外部サイト:

日本植物病名データベース

記述者:

石井貴明(福岡県農業総合試験場病害虫部)

記載日: 2009年1月21日

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