花き研究所

花き病害図鑑

斑点病(ハンテンビョウ)

Leaf and stem spot(糸状菌)

植物名: シュッコンアスター(シロクジャク、クジャクアスター) キク科 Aster cordifolius
病原菌: Stemphylium vesicarium
病徴写真

開花期に多発した葉の病徴

病斑の拡大。分生子がかろうじて見える。
病原菌写真

分生子柄と分生子
病徴:

宿根アスターの最大の病害である。茎葉に発生する。はじめ暗褐色の斑点や中心が褐色で周囲が暗褐色の斑点を生じる。病斑が拡大融合して葉枯れを起こす。多発すると下葉から枯れ上がり、枯死あるいは開花不良となる。

発生時期:

通年発生。特に7月頃から多発する。

発生場所:

露地

防除法:

病原菌は、罹病株の病斑上や土壌中の残渣とともに生存し、翌年の伝染源となるため、発病株や植物残渣は丁寧に抜き取り、圃場外で処分する。多発しやすい園では、耐病性品種を用いる。過繁茂の管理で多発しやすいため、多肥を避け、粗植栽培を心がける。

文献:

市原和規・佐藤豊三:日植病報 59(3) : 291, 1993 ,  市原和規・佐藤豊三:日植病報 60(4) : 523, 1994

外部サイト:

日本植物病名データベース

記述者:

岡田清嗣(大阪府環境農林水産総合研究所)・田中千華(千葉県暖地園研環境研)・佐藤豊三(農業生物資源研究所)

記載日: 2011年7月5日

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