花き研究所

花き病害図鑑

萎凋細菌病(イチョウサイキンビョウ)

Bacterial wilt(細菌)

植物名: スターチス(リモ二ウム) イソマツ科 Limonium sinuatum
病原菌: Burkholderia caryophylli,Pseudomonas caryophylli
病徴写真

坪状に多発生したハウス

株の片側が激しく発病した被害株
病徴:

株元の葉が下位葉から黄化・褐変し、株全体が萎凋する。葉脈の片側が黄変あるいは葉脈の一部が赤く着色することもある。根は黒変腐敗し、根及び葉の導管褐 変部等に多量のバクテリアが観察される。り病株ははじめ下葉が萎凋し、やがてその半葉が黄化するととも一部の葉脈が赤くなる。その後葉身全体が枯死する。 地際部の根を切断すると、維管束が褐変している。激しい場合は地際部の根全体が黒変し腐敗する。最後には株全体が枯死して容易に引き抜ける。

発生時期:

8月~9月

発生場所:

施設

防除法:

連作を避ける。発病ほ場で連作する場合は前もって土壌消毒する。かん水は井戸水や水道水を利用する。定植時には根の断根や植傷みによって出来た傷口が感染 部位となるので、根が鉢にまわっていない若苗を植え、寒冷しゃ被覆などによって植傷みを防止する。多発ほ場では地温の下がる9月中旬以降に定植する。

文献:

西山幸司ら(1987):日植病報53:70 ,  西山幸司ら(1988):日植病報54:444-452

外部サイト:

日本植物病名データベース

記述者:

植松清次(千葉県暖地園研環境研)

記載日: 2008年11月5日

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