花き研究所

花き病害図鑑

黒腐病(クログサレビョウ)

Black rot(細菌)

植物名: ストック(アラセイトウ) アブラナ科 Matthiola incana
病原菌: Xanthomonas campestris pv. incanae
病徴写真

葉では葉縁に不整形、水浸状の病斑を形成し、後に黄化する。

拡大(茎の条線が見える)

生育途上株の地際部での発生

本病による立枯れ苗

胚軸部に暗褐色のややくぼんだ壊死部が現れる。
病徴:

幼苗では下葉と茎が水浸状に軟化萎凋する。はじめ片側のみ萎凋する傾向がある。茎の維管束は黒くなる。生育が進んでから発病した株では、脱落した葉柄の跡 などに茎に暗褐色のややくぼんだ壊死部が現れ、しだに葉柄や茎の上部へ拡大する。下葉の脱落した節から菌泥があふれ出ることもある。葉では葉縁に水浸状の 病斑を形成し、後に黄化するが、形は一定しない。病徴が進むと紙状になり、落葉する。また葉脈は水浸状となり、しだいに黒変軟化する。

発生時期:

幼病期~採花期

文献:

渡辺 実ら:日植病報 25(1):37, 1960 ,  渡辺 実・沼田 巌:植物防疫 15(6):251, 1961

外部サイト:

日本植物病名データベース

記述者:

植松清次(千葉県暖地園研)

記載日: 2012年2月9日

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