花き研究所

花き病害図鑑

立枯病(タチガレビョウ)

Take-all(糸状菌)

植物名: ストック(アラセイトウ) アブラナ科 Matthiola incana
病原菌: Fusarium avenaceum
病徴写真

ほ場での被害の様子。 このように面的に現れることもあるが、ポツポツと散見される場合も多い。

掘り上げた地際部。 病気が進展すると地際部がくびれ、容易に引きちぎれる。 維管束の褐変は認められないので萎凋病と区別できる。

くびれた部分の下位にかびを生じた例。

同上拡大。オレンジ色の分生子塊を生じる。
病徴:

地際部付近の茎が侵される。特に萎凋症状にならないため、気づいたときには地際部が中心まで侵され立枯れ症状となる。引き抜くと罹病部から容易に引きちぎれる、道管部分が褐変しない等、他の立枯れ性病害と区別できる。 罹病部にオレンジ色の分生子塊を生じる場合がある。

発生時期:

定植1ヶ月後~開花期

発生場所:

施設

防除法:

稲わらや麦桿を多量に鋤込みと発病が助長される。

文献:

清水時哉・赤沼礼一:日植病報 56(3):386, 1990; 清水時哉・赤沼礼一:長野野菜き試6:61,(1991) ,  小林享夫ら:植物病原菌類図説 592, 1992

外部サイト:

日本植物病名データベース

記述者:

菅原敬(山形県庄内産地研究室)

記載日: 2012年2月9日

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