花き研究所

花き病害図鑑

もち病(モチビョウ)

Leaf Gall(糸状菌)

植物名: ツツジ(オオムラサキ、モチツツジ、ネバツツジ、ツツジ類) ツツジ科 Rhododendron spp. 及び種間雑種
病原菌: Exobasidium japonicum(モチツツジ・ムラサキリュウキュウ・シロリュウキュウ・オオムラサキ),Exobasidium cylindrosporum(ヤマツツジ・サツキ・モチツツジ・キリシマツツジ・ムラサキヤシオツツジ),Exobasidium sakishimaense(サキシマツツジ),Exobasidium sp.(モチツツジ・ムラサキリュウキュウ・シロリュウキュウ・オオムラサキ)
病徴写真

新葉が餅のように異常肥大する。

膜が破れ胞子(担子胞子)が露出している。
病徴:

葉に発生する。葉の一部が半球状に肥大する。初めは淡黄色だが、やがて膜が破れ粉っぽい白色となる。

発生時期:

春、新葉展開期

防除法:

ふくらみが粉っぽくなる前に罹病葉をできるだけ除去する。

備考:

白粉状の部分は病原菌の子実層で担子胞子が大量に形成され、二次伝染する。これら胞子は若い組織に感染・侵入し、組織内で越冬後次年度以降に再活動して植物ホルモンを分泌するため、もち症状を表すと考えられている。病原菌は4種類知られ、ツツジの種類により菌が異なる。

文献:

江塚昭典 日植病報40(3):185,1974 ,  白井光太郎 植物学雑10(113):229,1896

外部サイト:

日本植物病名データベース

記述者:

築尾嘉章(花き研究所)

記載日: 2012年4月4日

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