花き研究所

花き病害図鑑

かいよう病(カイヨウビョウ)

Silvering(細菌)

植物名: チューリップ ユリ科 Tulipa spp.
病原菌: Curtobacterium flaccumfaciens pv. oortii
病徴写真

病勢が進み表皮と葉肉が分離し、亀裂がはいる。

発病初期の水浸状病斑。ほとんどは第一葉で発病する。

「くしゃくしゃ病」または「爆裂病」状態。
病徴:

葉では萌芽時から第1葉展開期の間に発病が進む場合が多く,開花期には終息する。葉の病斑は初め水浸状ないし灰白色の小斑で次第に拡大し,表皮が葉肉と離 脱して亀裂を生じて葉肉が露出し,発病部位は海綿状に崩壊する。この症状から,「くしゃくしゃ病」とも「爆裂病」とも呼ばれる。球根では鱗片上に黄色の病 斑を形成する。

備考:

本病は球根伝染し,萌芽する過程で新芽が感染し,地上部が発病する。本病は降雨とともに2次伝染し,坪状に発病が拡大する。感染の適温は10~15°C付近である。品種によってかなりの発病程度の差異が認められる。

文献:

小林敏郎ら:日植病報 39(2):177, 1973 ,  向 秀夫ら:日植病報 40(2):110, 1974 小林敏郎・小畑琢志:植防研報 12:6, 1974

外部サイト:

日本植物病名データベース

記述者:

築尾嘉章

記載日: 2011年7月9日

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