花き研究所

花き病害図鑑

ケナガコナダニ

(節足動物門クモ綱ダニ目コナダニ科)

植物名: チューリップ ユリ科 Tulipa spp.
病原菌: Tyrophagus putrescentiae
病徴写真

りん片で増殖し、食害された球根。矢印部分にコナダニが蝟集している(外皮をはずしたところ)。

根盤部の被害。空洞化している。
病原菌写真

虫体
病徴:

貯蔵中の球根で発生。虫体は白色楕円形、胴長330~510μm。りん片とりん片のすきまの空間に寄生し、りん片表層を削り取るように食害する。このためりん片に空洞ができる。

発生時期:

夏季

発生場所:

圃場 球根貯蔵庫

防除法:

被害球根の選別、植付前と収穫後の球根消毒。

備考:

球根上に発生した菌類を餌にして増殖するため、球根腐敗病が発病した球根には特に良く増殖する。従って球根腐敗病と相まって被害を大きくする。 

文献:

加藤達也ら:北陸病虫研報47:21-25、1999

記述者:

築尾嘉章

記載日: 2011年7月8日

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