花き研究所

花き病害図鑑

チューリップサビダニ

Dry Bulb Mite(節足動物門クモ綱ダニ目フシダニ科)

植物名: チューリップ ユリ科 Tulipa spp.
病原菌: Eriophyes tulipae
病徴写真

モザイク病類似の花弁の斑入り。楕円形の白い斑点になることが多い。

促成栽培で発生した劇症株

第一りん片表面が吸汁害により赤変している。

花弁の斑入り

外皮をはずした被害球根。赤~褐変している部分が被害部分。
病原菌写真

うじむし状の虫体
病徴:

体長0.25mm程度の白色半透明でうじむし状のダニ。花弁を吸汁し斑入り症状を呈する。この症状はモザイク病に類似する。球根貯蔵中にも発生しりん片表面が光沢を失い、吸汁部位は赤~褐変する。被害が激しい場合は乾腐状態となる。寄生球根を植え付けると花弁にモザイク病類似の斑入り症状を引き起こす。特に促成栽培で被害が目立つ。

発生場所:

圃場 球根貯蔵庫

防除法:

被害球根の選別、植付前と収穫後の球根消毒。

文献:

足立年一・藤本清:藤本清,兵庫農総セ研報33:65-70,1985

記述者:

築尾嘉章

記載日: 2012年4月23日

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